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2011/09/08

氷山の一角


9月8日(木)

今日は、もうひとつの近隣校、Xibalbay(シーバルバイ)に行ってきました。

4年生の授業観察をし、わりざんとかけざんの不足に頭をかかえながら、全員に対して授業を行いました。と、いっても復習ですが。


そして、2年生のクラスへ。以前にも書いた国鳥ケツァールを教えてほしいと言うので、2年生のこどもと作りました。


グループ分けをし、グループのリーダーに必要な材料を取りに来てもらったり、私が説明したことをグループの全員に説明してもらうなど、小さい先生として役割を与えました。

グアテマラでは、なかなかこのような指導はなく、全員が一気にしかも列を作らず、どやどやーっとやってきて、材料を取っていったり、全く秩序がなく、これじゃ、いかんと以前から思っていました。



結局、ものすごく時間がかかりましたが、なんとか全員できました!少し難しいところもあったけれど、ひとりひとりちがうケツァールができました。

明日、先生が教室に飾ると言っていました。19日にもう一度行くので、楽しみです。


学校から戻ってきて、昼食時、家族のお母さんと話していました。彼女は、私が拠点校にしているシープレサレス小学校の先生です。
お母さん:「そういえば、うちの学校の子が近所のトルティー屋さんにいるね。」

そう、最近だと思います。そのきょうだいを見るようになったのは。そのお店の前を通るといつも、「先生!!」と声をかけられます・
私の住んでいる町からバスで20分くらいのところにあるシープレスサレス小学校。
なんでかな、と不思議に思ったものです。

よくよく、お母さんの話を聞いていると、
そのきょうだいのお父さんが、どこかへ行ってしまい、お母さんが働かなければならなくなったようです。

また、昨年まで学校に来ていた児童の両親の話ですが、お父さんが若い女性と浮気をし、奥さんと子どもを追い出し、自分の家に浮気相手を住まわせたそうです。
奥さんと子どもは、家もなく、働かざるえなくなり、子どもたちは学校に通えず、別の町に引越ししたそうです。お母さんは、涙ながらに「家もなく、仕事もなく、でも子どもを養わなければならない。」と話していたそうです。

お父さんがすごく強くて、権力があり、お母さんは、何もいえない。
暴力もある。子どもがたくさんで、学校へ行かせることより、仕事を手伝わせ、少しでも収入が増えることを願っている親もいる。

特に女の子は、読み書き、計算が出来ないと、いい仕事にも就けないけれど、女の子だからと、親はそこまで教育に力を入れません。家事が出来れば、お嫁にいける、そんな感じです。

実際、日本のようにすべての子どもが学校に通えているわけではありません。


グアテマラには、本当にたくさんの問題があります。

家族と話していると、こういう問題は、次から次へと聞きます。
日本では、考えられないようなことまで。

そして、家族のお母さんは言いました。
「旦那さんも、奥さんも、お互いのことを、尊敬の気持ちを持っていないとだめだ。」と。

出稼ぎでアメリカに行く男性も多いです。5年、8年、10年ってことも。
その間、奥さんは、一人で家を守る必要があります。子どものことも。

ある奥さんは、だんなさんの事を信じて8年も待ったと。
でも、ある奥さんは、他の男性を見つけて結婚したと。その奥さんのだんなさんは、アメリカで別の女性と浮気をして結婚したと。
私が知っていることは、本当に氷山の一角に過ぎないと感じました。
すごく根深くて、大きな問題です。でも、だからといって何が出来るわけでもない。

子どもたちに算数を教えていても、この先、彼らの将来に役に立つかどうかもわからない。

何があるかわからない。





それでも、なにもしないよりはマシ。

算数を勉強して、工作をして、楽しい!、わかった!、うれしい!、がんばろう!
そんな感情が
やわらかい感性をより深めてくれることで、こころの豊かなひとになってほしいと願うばかりです。

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